HPパームトップコンピュータ用HTMLビューアHVのヘルプ
HVはHTML文書をブラウズ(閲覧)する
ためのプログラムです。
いま読んでいるこのヘルプもHTML文書です。
このヘルプ文書は、HVのキーの操作、
メニューの機能、HVの環境設定方法、
インデックス作成がHVでどのように働いているか、
などを説明しています。また、いくつかの一般的な用語
の解説もしています。
つぎに進むにはスペースバーを押してください!
- F1キーでこのヘルプに到達します
- スペース、'+'キーまたは
PgDnを押すと1画面下方に進みます
- PgUp、バックスペース、または
'-'キーを押すと1画面上方に戻ります。
- Ctrl-downを押すと1行下に、Ctrl-Up
を押すと1行上へ移動します
- Homeで現在の文書の最初に戻り、End
で最後に跳びます
- F6で今のひとつ前に見ていた文書に行きます
- ESCはF6と同じ機能ですが、ひとつ前の文書がない時
にはHVを終了します
- F6キーで前の文書に戻ったときには、F7を押して、F6
を押して戻る前の文書にまた進むことができます
- F2でホームページ(HVを起動した時最初に見るページ)
に行きます
- 四角で囲まれている部分はリンク(他の文書への連結)です。
ENTERを押すとその反転した四角の部分の文書に連れて
行きます,
- 矢印キー、TABまたは
Shift-TABキーを押すと反転した四角部分を上下左右に
移動させてリンクを選択することができます。
- リンクの最初の文字のキーをおすと、そのリンクを選択します。
- 特定の文書を見たい時には、F9を押して、ファイル名か
URLを入力します。
- F8は、今見ている文書名と、ENTERを押すと進む先の(今の
リンクの先の)文書を表示します。HVが使えるメモリーの量も表示します。
- F4で、現在の文書中の単語検索ができます。
- F3で、Memoを起動し、現在の文書のソースの編集ができます。
- F5はホットリスト(hot list)
を表示します。ホットリストとは、頻繁に使用する文書のリストです。リス
トに追加した文書から、下矢印キーを使って選択できます。「Add Current」
ボタンを押して、現在の文書をホットリストに追加できます。(TABキーを使っ
てこのボタンに移動してください)リスト中の項目を選択して「Delete」
ボタンを押せば、その項目はホットリストから除かれます。ホットリストは
HVのメインディレクトリのHV.HOTというファイルに保存されます。
- 現在表示中の文書をローカルファイル保存したいならばF10
を押し、ファイル名を入力します。
- 選択されているリンクをファイルに保存してGETユーティリティ
(www.dasoft.comから入手可能)で
使用するには、COPYを押します。
- 選択されているリンクを(システムマネージャ内で)クリップボードに
コピーするにはShift-COPYを押します。
- HVを終了するには、Menu-Qを押します
メニュー操作
上記の機能の大部分はメニューからも選択できます。これら以外にも、
メニューからだけ選択できる機能もいくつかあります。以下でこの新機
能を取り上げます。
File(ファイル)メニュー
Reload Documentは現在の文書を読み直し(再ダウンロード)します。
ローカルな文書以外でないと意味はありません。
Rebuild Indexは現在のインデックスを削除し、
再作成します。
Clear Historyはヒストリを削除します。ヒストリとは、現在の文書の
前に見ていた文書のリストです。このコマンドはメモリをいくらか開放するの
に有効です。
Shell to DOSはDOSシェルを開き、HVを開いたままでDOSコマンドの
実行ができます。"exit"と入力してHVに戻ります。
Edit(編集)メニュー
(ここには新しい項目はありません)
View(表示)メニュー
Goto Pageで、ページ番号の入力ができ、現在の文書内の指定ページ
に直接跳びます。
Options(設定)メニュー
Display GIF imagesはインラインGIF画像の表
示の有無を切り替えます。
Do Tablesは<TABLE>タグとその関連のタグを処理するかどうかを
切り替えます。これらのタグは、データを表形式で表示するのに使われます。通常は、
この機能をONにしておく方が良いでしょう。けれども、現在WWW
では、このタグを悪用して、ページレイアウトの整形のために使っている文書が
増えています。このような場合は、この表形式表示機能をOFFにしたほうが効果的な
場合も多いのです。HVは、最も普及しているブラウザーソ
フトとまったく同じように表形式表示をおこなう訳ではないからです。このような文
書は、その類のブラウザー専用に設計されたものです。
Use ISO Latin 1はISO latin 1文字集合とPC文字集合(コードペー
ジ850)のどちらを使うかの切り替えです。WWW上の標準はISO latin 1です。し
かし、PCで製作されたページの中には、もう一方の文字集合を使っているもの
もありえます。
Japanese Decoding...は、いろいろな文字コードからの復号化方法を
選択するウィンドウを表示します。WesternはISO Latin 1(初期値)を
選択します。Automaticは自動で復号化方法を決定しようとこころみ
ます。EUC-JPは強制的にEUCからの復号化を採用し、
SJISは強制的にSJIS(シフトJIS)を採用します。詳しくは
JAPANESE.TXTを参照してください。
Show Linksはファンクションキーバーの表示と現在選択中のリンクの
表示との切り替えです。
Disconnect WWW/LXは、WWW/LXが動作中で、ISP
(プロバイダ)に接続している時だけ表示されます。この項目を選べば、HV
を終了することなく接続を切断することができます。
設定ファイル
必要に応じて、ファイルHV.CFGを修
正して、HVの設定を変更できます。なお、このファイルはHV.EXE
と同一のディレクトリにある必要があります。設定ファイルはセクションと
呼ばれる部分に分かれています。各セクションの最初には、'['と']'に囲ま
れたセクション名からなる1行があります。';'で始まる行はコメントです。
[system]
セクション
システムセクション内にはHVの一般的な設定項目があります。
- Root=<パス>
HVをインストールした場所を指定します。これが必要になるのは、HVの
ファイルをHV.EXEとは別のディレクトリに導入した時だけです。
- Editor=<エディターのパス>
HTMLファイルの編集に使うエディターを指定します。エディターの指定が
ない場合、HVはMEMOを使います。
- Retain=Yes
この行を入れた場合、HVは現在の場所をファイルC:\_DAT\HV.ENVに保存しま
す。HVを終了し、再度起動した時に、同じ文書の同じ場所に案内されること
になります。この行が入っていない場合は、HVはいつも同じ文書から起動し
ます。
- HistorySize=<件数>
Retainが"Yes"に設定されている場合、ヒストリ(訪ねた文書の履歴)
を、次のセッションまで何件記憶しておくかを, HistorySizeで指定します。
無指定時はこの値は1に設定され、ひとつ前の場所しか保存されません。
- Latin=No
このように設定されると、ISO Latin 1の代わりにPC文字集合(コー
ドページ850)が使用されます。WWW上のHTML形式の8ビットの文書
にはすべてISO Latin 1が使われています。
なお、この設定は起動時の状態を決めるだけだということに注意
してください。Optionsメニューからいつでも設定変更が可能です。
- Japanese=0
この行はテキスト表示時の復号化方法の初期値を設定します。
詳しくはJAPANESE.TXTを参照してください。
- IndexDir=<ディレクトリ>
この行でインデックスファイルを置くディレクトリを指定します。無指定
の場合は、全てのインデックスファイルは、対象文書が
あるのと同じディレクトリに置かれます。
- CacheDir=<ディレクトリ>
HVがローカル以外の文書にWWW/LXを使ってアクセスする場合、文書を
ローカルのテンポラリファイルに保存します。初期値では、ファイルは
C:\のディレクトリに置かれます。別のディレクトリに置きたい場合は、
その名前をこの項目に設定します。
- NumCache=<個数>
指定がない場合、最大10個までの文書がローカルファイルに保存
され、それを超えるとファイルは再利用されます。10個では少ないよう
ならば、この値を最大25個まで指定できます。10個のファイルでは
スペースを取り過ぎならば、この値を減らすこともできます。
- Download=<ディレクトリ>
"Save As"を選択した時、ここで指定したディレクトリが、
ダウンロードファイルを格納するディレクトリの初期値
として使われます。
- GIF=Yes
このように指定するとインラインGIF画像
を表示します。
なお、この設定は起動時の状態を決めるだけだということに注意
してください。Optionsメニューからいつでも設定変更が可能です。
- LXPIC=Yes
このように指定するとインラインGIF画像
とインラインJPEG画像は、内蔵ルーティンではなく、Stefan Peichl氏
作のLXPICを使って表示されます。LXPIC.COMにパスが通っていることを
確認しておいてください。
- Tables=No
この設定をNoにすると、<TABLE>タグは無視されます
なお、この設定は起動時の状態を決めるだけだということに注意
してください。Optionsメニューからいつでも設定変更が可能です。
- Links=Yes
このように設定すると、ファンクションキーバーの代わりに
現在のリンクが表示されます。
なお、この設定は起動時の状態を決めるだけだということに注意
してください。Optionsメニューからいつでも設定変更が可能です。
- Filter=*.htm
この行で、Menu File Open Localの時表示されるファイル名の
指定ができます。初期値は*.*です。
- PostFile=C:\POST.DAT
この項目は、フォームに入力したデータを保存するテンポラリファイル
の名前を指定します。指定がない場合、入力データはメモリーに保持され、
URLを含んで512バイト以内に制限されます。
[Fonts]
セクション
このセクションではHVで使用するフォントの指定を行ないます。
- FontPath=<ディレクトリ名>
PALフォントファイルが他のHV関連ファイルと別のディレクトリ
にある場合は、この行で指定してください。
- Normal=<フォント名>
通常の文に使われるフォントの指定です。<フォント名>は
PALフォントファイル名かあるいは次の語のひとつを指定します:
Small
、Medium
、またはLarge
。
この3つのキーワードはパームトップ内蔵フォントの指定です。
- Bold=<フォント名>
ボールド体と強調部に使われるフォントの指定です。
- Italic=<フォント名>
斜体に使われるフォントを指定します。
- Fixed=<フォント名>
等幅体のフォントを指定します。
- H1=<フォント名>
第1レベルの見出しに使われるフォントを指定します。
- H2=<フォント名>
第2レベルの見出しに使われるフォントを指定します。
- H3=<フォント名>
第3レベルの見出しに使われるフォントを指定します。
- H4=<フォント名>
第4、5、6レベルの見出しに使われるフォントを指定します。
[Docs]
セクション
このセクションでは特別な扱いをする文書の指定をします。
- Home=<文書名>
F4 (Home) キーが押されたとき表示する文書のパスとファイル名
をこの行で指定します。
このセクションはHTML以外のファイルに出会ったときの動作を
指定します。ファイルの拡張子に従った動きをします。例えば
GIF=C:\BIN\SHOWGIF.EXE %s
の場合、拡張子GIFのファイルに出会うと、ファイル名
(%sはファイル名で置き換えられます)を引数として、
プログラムC:\BIN\SHOWGIF.EXEを起動します。拡張子の指定は大文字
で行なってください。拡張子の数に制限はありません。注意:外部の
ビューアを起動中も、HVはメモリー上に有り、およそ130K必要とします。
充分なメモリーがないと外部ビューアーは起動できません。
インデックス作成
最初に文書が取り込まれた時にインデックスが作成されます。インデックス
を使うことによってアクセス速度が目に見えて向上し、特に大きな文書に
有効です。インデックスは2つのファイルに分けて置かれ、計算が一回で
済むようになっています。2回目に文書にアクセスするときには、
既に作成済みのインデックスが使えます。インデックスファイルは
HTML文書と同一の名を持ち、拡張子が.PAGと.LABとなります。
なんらかの原因でこのインデックスファイルが壊れた場合は、
FileメニューからRebuild Indexを選択して、
いつでも作り直せます。
インデックス作成はバックグラウンドで処理されます。
インデックス作成中であると分かるのはタイトルバーの
Indexingの文字だけです。インデックス作成中でも大部分の
操作を行なうことができます。インデックス作成の完了を待つ必要は
ありません。
用語集
- ブラウザー
- ブライザーとは、特殊な種類のデータの閲覧を可能にするプログラム
です。ここでは、特殊な種類のデータとは
ハイパーテキストです。ブラウザーは、ハイパーテキスト中のデータを
視覚化し、読者がそのなかを動き回れるようにします。HVはこのような
ブラウザーのひとつです。
- HTML
- HTML(HyperText Markup Language、ハイパーテキスト・マークアップ言語)
は、ハイパーテキストを実現するための
単純で強力な手段を提供します。
WWWの大部分はHTML文書から成りたっています。
基本的にはHTMLとは、通常の文に、
角括弧に囲まれた、特別な要素を指定するためのタグと呼ばれるもの
を付加したものです。たとえば<em>はテキストの強調(emphasis)を示
します。
- ハイパーテキスト
- ハイパーテキストとは通常の文を拡張したものです。
ハイパーテキストは、テキストデータの他にリンクと
呼ばれる、他の文書への参照、あるいは同一文書の別の箇所への参照を含んで
います。一般的に、ハイパーテキストを読むためには
特別なブラウザーが必要になります。
- インライン画像
- HTMLは、WWWへ画像を統合する2つの異なった方法をサポート
しています。ひとつは、
別個のハイパーテキスト)を指すリンクと同様に、
画像を指し示すリンクとする方法。もうひとつは、画像をいまのページの中に
入れ込み、文の内部に配置する方法です。後者をインライン画像と
呼びます。
- インターネット
- インターネットとは世界規模の「仮想的」コンピュータネットワークです。
「仮想的」であるのは、ネットワークがある特定のハードウェアで構成されている
のではなく(現実にはあらゆるハードウェアが用いられている)、一つの場所から
他の場所にデータをどう送ればよいかを規定した標準類がネットワークを構成して
いるからです。この標準のなかでも最も重要なものはIP(Internet Protocol、
インターネットプロトコル)とTCP (Transport Control Protocol) です。
IPは、データのパケットがどういうかたちになっているのか、パケットが
出発点のマシンから到着点のマシンまでどうやって転送されるのかを
規定しています。TCPはパケットがすべて到着したかを確認し、
パケットを正しい順序にならべ直して一つのデータ流をつくります。
他のインターネットの標準は大部分、TCPとIPを基本にして作られています。
- ISP, Internet Service Providers(プロバイダー)
- WWW上の文書にアクセスするためには、パームトップ
をインターネットに接続する必要があります。
ISP(インターネット・サービス・プロバイダー、あるいは単にプロバイダー)
はこの接続サービスを提供します。ダイアルアップ用電話回線とモデムを使う場合
が大部分を占めます。
- URL, Uniform Resource Locator
- URLでWWW上の個々の文書を識別します。典型的な
URLはhttp://host.name.com/my_dir/my_documentのような形を
しています。':'より前の部分は、どのような方法でこの文書を入手でき
るかを指定します(この例では:HTTPプロトコルを使ってです)。
"//"より後の部分はどのマシンにこの文書が置いてある
か(この例では:host.name.com)を指定します。
残りの部分(この例では:/my_dir/mydocument)は文書のパスとファイル名
を指定します。
- WWW, the World Wide Web(ワールドワイドウェブ)
- WWWは、インターネット上に構築され、
世界規模に広がったハイパーテキストです。
見る文書はそれぞれ世界中のどこかにある別のマシンから来ています。
だれでも新しい文書を寄稿することができ、その文書は自動的にWWWの
一部となります。
制限事項
HVは次のタグ(および対応する終了タグ)以外はサポートしていません。
<A>
<ADDRESS>
<B>
<BLOCKQUOTE>
<BODY>
<BR>
<CENTER>
<CITE>
<CODE>
<DD>
<DL>
<DT>
<EM>
<FORM>
<H1>
<H2>
<H3>
<H4>
<HEAD>
<HR>
<HTML>
<I>
<IMG>
<INPUT>
<ISINDEX>
<LI>
<OL>
<OPTION>
<P>
<PRE>
<SELECT>
<STRONG>
<TABLE>
<TD>
<TEXTAREA>
<TH>
<TITLE>
<TR>
<TT>
<U>
<UL>
HVはタグの位置合わせ(alignment)属性をサポートしません。
HVは3レベルを越えてネストしたリストをサポートしません。
HVは1ページあたり複数のフォームをサポートしません。
HVはネストしたテーブルをサポートしません。
イメージマップ(クリッカブルイメージ)はサポートしません。
URLは最大512文字まで可能です。
TEXTAREAはテキスト1行のみのサポートになります。
HVはHTTPをサポートしますが、S-HTTP(セキュアHTTP)その他の
HTTPの変種はサポートしません。
ローカルにはない文書の中では最大n個のインライン画像
が表示できます。ただし、ここでキャッシュに
置く文書の数から1を減じた数をnとします。
ESC を押すとヘルプを終了し、ひとつ前の
文書に戻ります。
Andreas Garzotto, 15-Sep-98
Toshiki Sasabe (Japanese translation) 16-Sep-98