[二〇一六年四月十八日]
JPT−560Sジャンクを、買ってみた
PC110用液晶表示としては期待薄なのだが、またまた5インチ型のDVDプレーヤAVOX JPT−560Sを買ってみた。(¥958消費税・送料込み)
期待薄の理由は、古い小型タイプ(5インチ前後)だと、サイズ的には良くても、ドット数(解像度)的には不足だろうと思う。
新しいタイプなら縦480ドット以上の液晶パネルを使ったものもあるらしいのだが。
残念ながら、そうした液晶パネルは、殆どが横長ワイドだから、PC110の筐体にはとても納まらない。
それに、AV関係機器に、5インチ前後で640x480ドットのカラー液晶パネルを使ったものは、有っても極めて稀だろうと思う。
まぁ、そうはいっても、“もしや?”ということもあるので、念の為、この5インチ液晶の「インターフェース」を、液晶制御LSIなどを眺めながら、調べてみた。(図2<クリック>)
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MM1288って?
このDVDプレーヤ(JPT−560S)に使われているLSI(MM1288 図3)の主な機能は、
前に調べたもの(ZTO−1105)の信号系「YUV0〜YUV7」とは違っていて、どうやらメイン基板からの出力R、G、B形式の信号を受け取って、そこから同期分離やガンマ補正などをするらしい。(図4<クリック> PDF資料)
同期分離は、NTSC信号では不可欠だが、PC110のようなパソコンでは、水平同期や垂直同期は別信号として供給されるから、もし、ガンマ補正などをしなければ、このLSIは信号端子の確認用としてしか、有用性は無さそうだ。
しかし、今の場合、「端子確認」でも十分役に立つ。(はずだが、未だ端子の同定作業はしていない)
HX8801って?
このHX8801というLSIは、TFT液晶のソース・ドライバ群やゲート・ドライバ群を順次、開閉して行くためのタイミング信号発生器のようなもので、先のMM1288で分離・生成した水平同期、垂直同期信号を基準にして、木目細かいタイミング信号(シフト・クロックと呼ぶ)を自家発生させるらしい。(図6<クリック> PDF資料
ということは、横が480ドットなら、水平同期の間に、480個のパルスを生成するわけだ。
で、液晶パネルに応じて幾種かのモードの対応出来るらしいが、このパネルでは、多分480x234に設定してあるのだろうと思う。
RSC1 | RSC2 | RSC3 | 解像度モード |
H | H | L | 280x220 |
L | H | L | 528x220 |
H | H | H | 480x234 |
L | H | H | 960x234 |
L | L | H | 1152x234 |
H | L | H | 1440x234 |
まぁ、どのモードも、縦が220から234ドットしかないので、パソコンのVGAモード(640x480ドット)に比べて、表示情報の不足が著しくなるってことだ。
文字表示は、見えないというわけでもないが、滲んでしまうので、判読不能な文字が多くなるのは困る。
やはり、この表示系は、PC110には、使えそうにない。
DVDプレーヤとしては?
端子を見ると、出力ばかりで入力は設けられていない!(図7)
だから、AVモニタとしては、使えない。
本来のDVDプレーヤとしてならどうか?を見たら、普通に使えるようだ。(動画1<クリック>)
しかし、(真面目に?)DVDを見るつもりなら、何もこんな小さな画面で見ることもないだろうと思う。
取り外し可能な「バッテリ・ボックス」も今は重いだけで、最早「蓄電能力」は無くなってしまっている。
それやこれやで、しばらく様子を見るために置いては置くが、場所の問題で、いずれ処分対象にしなければならないだろう。