[2017年2月14日]
3D WEBカメラの改造、事始め
これまで、USBカメラ3台の映像を映し出すのに、四苦八苦/七転八倒で、あれこれ悩みながら、愉しんでいたのだが、そろそろ、ソフトウェア弄りだけでなく、ハードウェア弄りもしたくなって来た。
幸い?3Dカメラ「CS-3DW300」には、2個の撮像素子が乗っているので、これを使って、1台で2方向を向く映像カメラ(一人二役?)に出来るかもしれないと考えていたので、その試みに取り掛かることにした。
これが上手く行けば、今までの方式を、こちらに切り替えたいが、と念じて。
少し作業をしてみて、物理的には、十分可能性がある事が分かった♪(図1)
原理は至って簡単で、微小レンズ部を剥して、それを横に約1mm程スライドさせて、そこで留めるだけ。
つまり、斜め入射光を使うわけだ。
ただ、少し、窓枠に掛かる分の入射光量が落ちてしまうという問題はある。
出来れば、両方の「レンズ部」をそれぞれ約0.5mmずつ外側にスライドさせる方が、左右均質になっていいかも。
(これは、今後の課題)
一番問題なのは、この「レンズ部」を“位置決め”した後に固定する方法だ。
(一般の)瞬間接着剤などは、レンズの内側が曇って使い物にならなくなるし、時間の掛かる接着材は位置ズレを気にしないといけない。
今は、20W型半田鏝のパワーを半分絞って、“ホットメルト/ホットボンド”の「スティック」を溶融・固着させているが、”位置決め”があまり上手く行かない。
一度、(クリアパーツも曇らないという)「セメダイン ハイグレード模型用」を試してみたい。
それに、出来れば、レンズ部を「マイクロ・マニピュレータ」のようなもので保持した状態でやれれば、もう少しマシな固定が出来るのだが。
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レンズを動かす
まず、「レンズ部」は簡単に剥せるということが、(無駄な加熱で)1台壊してから、分かった。(苦笑)
片側から尖ったナイフなどで、周りの接着材を抉って剥せば、(簡単に?)剥せる。
両側とも、「レンズ部」は同じなので、相互流用は利くが、スライドし易さという点では、周りのパーツが少ない片側の撮像素子の方が有利そうに見えた。(図4<クリック>)
(後で、ルーペで詳細に見たら、単にスライドさせるだけなら、それ程の差は無さそう)
その「レンズ部」は、留めピンが2本出ていて、これが基板の孔に刺さっているわけだ。(図3)
スライドさせるには、このピンは邪魔なので、早速カッターナイフで切って落とした。
それと、周りの固定材も、邪魔な箇所は、全部削り取ってみた。
だが、周りに支障がなければ、むしろそのまま残しておいた方が良いかもしれない。
因みに、この「レンズ部」は、後で焦点調節が出来る。
固定が難事
「レンズ部」のスライドと位置決めは、元のバンドルソフト「CHUSEI 3D Webcam.exe」を走らせて、2画面分割の映像だけでも出来るが、今回は、自前の“2分割別々画面表示プログラム”を拵えた。
これは、VC++2008ExpressとOpenCV2.0で、割合簡単に組めた。(図6<クリック>)
ただ、カメラから2分割信号を送らせるためのコマンドは、元のプログラムにやらせる/お世話になる事しか出来ないので、自動的に呼び出すようにしてある。
この情報は、このサイト「のびっこ日記」で拝見した。感謝!
今はまだ、起動は自動だが、“モード切替”は半手動で、その後“お引取り願う”のも手動だ。
それで、2つの映像画面を出して、映像の重なり部分を極力減らすように、「レンズ部」をスライドさせて固定する。
でも、あまり欲張ると、図1内の写真でも分かるように、右側が暗くなって来る。
これは、レンズの前のピンホール・カバーの陰なので、もし、焦点ボケを少し許して「レンズ部」を右傾させれば、“明るさ”は取り戻せる。
実験的に、台座の片側を適当に削って、少し傾けてみたのだが、左右でかなりピンボケを生じていたので、果たして、素人がやって、ベストな傾斜が見付け出せるかどうか?
多分、2個目は、また違ってしまうだろうな。(苦笑)
今、一番の悩みは、「レンズ部」の固定方法だ。
超精密なマニピュレータで「レンズ部」を掴んで固定し、その位置で(煙も、悪蒸気/瘴気も出さず)静かに溶着・固着できる接着方法があればいいのだが...(これが課題!)
今は、20Wの半田鏝の先(約2.5mmΦ)を一杯に(約5cm)伸ばし、更に約半分の電力に出来るgood製パワーコントローラPC-10を使って、“ホット・ボンド用スティック”を熔かして塗り付ける方法を試みているが、(レンズやフィルタに害がある)煙は出ないものの、基板側を十分に暖められないので、上手く固定出来ないでいる。
(これで、後数台を改造するのは、なかなかの難事のような...)