[表紙頁]へ  関連記事の目次
[160303]

監視カメラ・ジャンクを、買った


先般、ドーム型の監視カメラを買って調べてみたが、分かったことはあまり多くない。
まだまだ「監視カメラ」に関しては「知識・知見」が不足しているので、今回、また別タイプのジャンクを買ってみた。
LG電子製のLVC−SX811HMジャンク2台。(¥1,000税込み)
(右側のは、LVC−S10C“もぬけカメラ”で、既述

この2台共「動作品」だったが、その映像は、32万画素それなりだ。(図2<クリック>

動作させてみて、「オートアイリス(自動絞り)機能」を知ったことと、「撮像の正立、倒立」が自由に(電子的に)は出来ないことなどが分かった。
このカメラは、防雨対策が難しいから、屋外には使えそうにない。ま、室内実験用だな。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
受像信号の変換系
監視カメラの出力は、大抵NTSC信号なので、これをパソコン画面上に映し出すために、EasyCAP買ってある。(図3)

だが、接続ケーブルは、ミノムシ・クリップで仮接続するものしか無かったので、思い切って「BNC−RCA」プラグ付きの専用ケーブルを作った。
BNCプラグ部の工作は、“昔取った杵柄”で、ちょちょいのちょい!だ。(笑 図4<クリック>
でも、こいつはケーブル外径が細いので、プラグにしっかり固定が出来ないのが難点だ。

また、ケーブル長も約1mなので、ちょっと不便さはあるが、室内実験専用だから“これでいいのだ!”


内部と基板

こちらのジャンク・カメラの方は、一応、正常動作はするようなのだが、兎に角、分解して内部の様子を見た。(図5)

奥側のCCDユニット部からの接続用フレキシブル・ケーブル(フレキ)と、手前側の出力部への接続用フレキを外せば、主基板を単独で取り出すことが出来る。

主基板上には、SONY製の制御用IC CXD2163BRPDF資料)が見える。(図6<クリック>

このICは、8ビットのA/Dコンバータを内蔵していて、CCD出力のアナログ信号を受けて、内部でデジタル処理をし、それをビデオNTSC/PAL信号に変換処理をして、出力出来るという。
だが、このICだけでは、明るい背景から暗い背景までの全域はカバー出来ないらしい。
やはり、後述のような外部の「レンズ絞り(IRIS)」を用いて対応せざるを得ないようだ。
(私は、こんなのは、全部電子的に処理・対応出来ないものか?電機的な「機械的絞り」を用いるなどは時代遅れなのでは?と思っているのだが)

IRIS制御


実は、前々から、レンズ部から出ているこの「リード線」の働きに、興味・疑問を持っていたのだが、今回これが、「IRIS制御」用のものだと知った!

この「コネクタ」を差したり、抜いたりすると、映像の明るさが変わる。
これを差す(図7上側)と、適度の明るさで表示される。(図8上側)
逆に、抜く(図7下側)と制御ナシになるため、IRISは極小になり映像は暗くなる。(図8下側)

差した状態で、レンズの前から覗いていて、レンズを明るい方に向けるとIRISは自動的に絞られ、暗い方に向けると自動的に開くのが観察出来た。
映像の明るさ調整は、この「IRIS調節」とIC内部の「AGC機能」との協調作業によるものだってことだ。

可動部の確認

当初、映像の上下反転は、IC内部で電子的に簡単に処理出来るはずだ!と思っていたのだが、どうやらそんなことは出来ないらしい!?
カメラの取り付け方法が決まれば、映像の天地はそれで固定されてしまうわけだ。(不便!)

癪なので、「レンズ筒」をぐるりと廻してみたが、何の影響もなさそう。(図9)

筐体側の「可動ツマミ」を廻すと、これでもピント調節が出来るようだ。(図10<クリック>
本来は、レンズ前部に「焦点調整レバー」があって、それで調節出来るようになっているのだが、それだけでは不足することがあるのかな?(良く分からんが)

全体を見て、これが現在の標準的な「監視カメラ」なのだろうけど、何となく物足りない感じがした。
もう少し高機能機を探して、調べたいものだ。

[表紙頁]へ  関連記事の目次